三浦 正浩
株式会社メディファ

後継者を他人に譲る「第三者継承」成功への道
(1)後継者不足とコスト不足を救う新・医院継承スタイル

後継者不足問題はここから始まった

 
突然ですが、「医専」という言葉をご存知でしょうか? 正式には「医学専門学校」。
戦中、医師になる為の学校として、帝国大学医学部や旧制医科大学といった正規の医学学校のほかにつくられた医師養成学校のひとつです。設立された背景には、戦中、軍医を大量に養成し、戦地に配給する必要があったということがあげられます。旧制高校卒ではなくとも、旧制中学を卒業すれば入学ができるため、割とハードルが低く医師になることができたため、医師を大量輩出できたのです。
この「医専」というキーワードは、今後、継承開業を考えるにあたって大きな意味を持ってきます。
当時医師になられた方々は終戦後どのようにしていたと思いますか。公務員、サラリーマン、商店の経営? なかにはそのような別の職についた方もいらっしゃるでしょうが、やはり医師は医師なのです。
加えて、1961年に国民皆保険制度が確立されました。これと前後して、前述の医専出身者たちはこぞって開業。そんな開業ラッシュ時の医専出身の開業医や、2代目の先生が診療を続けてきた病医院のなかには、ご高齢になり、後継者不足問題に直面している方々が多く見受けられるようになりました。
後継者となりうるお子様も少なくなるばかりか、医学部入学も超難関。ご家族・親戚の中での病医院継承がままならない時代です。かりに医師になったとしても診療科目が違うということもありえます。現代は、先生方のライフスタイルをご自身で作り上げていく傾向があり、病医院を引き継ぐということを先代の意思だけで決められる時代はもう終わったのかもしれません。



しかし、開業を志す医師は少なくありません。そこで、これら後継者のいない病医院を、家族・親族ではなく全くの赤の他人に譲る「第三者継承」というスタイルが確立するようになったのです。

コスト削減にも役立つ継承開業


診療科目による差はあるにせよ、昨今の新規開業はランニングコストを含め、かなりのコストが必要となります。
2008年のリーマンショック以降、金融機関の開業資金融資の貸し渋りも以前より増えているようです。そのため、既存の医院を使用し、コストを抑えて開業をしていくといった継承開業に人気が集まっています。

次回はそんな低コスト継承開業のメリット、デメリットについてのお話です。

アドバイザー情報


株式会社メディファ
三浦 正浩(ミウラ マサヒロ)

1988年、日本大学法学部卒業。食品商社を経て、医師の転職紹介・開業支援コンサルタント会社へ転職し、スキルを身に付ける。
2006年7月に株式会社メディファを設立。調剤機器メーカー、保険調剤薬局の顧問として新プロジェクト立ち上げにかかわる。

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