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石川 辰雄
医業経営コンサルタント・国際上級ファイナンシャルプランナー

開業医としての保険選びのポイント① 医師賠償責任保険

医師賠償責任保険のポイント

いわゆる医療事故、医事紛争については、様々な権利意識を背景として年々激増傾向にあり、その損害賠償額も高額化しているのが現状です。それらの賠償請求に対し、リスクマネジメントとして医師賠償責任保険に加入することは開業医として不可欠なことです。

医師賠償責任保険は日医の医師賠償責任保険と特約保険、各都道府県医師会の医療機関保険の二種類があります。
それぞれの特徴を紹介していきます。

〈日医の医師賠償責任保険〉
日医A会員となれば自動的に被保険者となります。日医の年会費の中に医師賠償責任保険の保険料が含まれているからです。いわば強制加入となります。

対象となるのは日医A会員本人の医療行為によって生じた身体の損害について100万超の賠償請求を受けた場合に1億円まで補償を受けることができます(免責100万)。また、損害賠償金の他、訴訟費用や弁護士報酬等全額も含まれます。
ここでの注意は、先生本人の医療行為のみを対象としていること、美容を主たる目的とした医療行為は対象外となっていることです。美容形成を含む診療を予定している先生は、各種学会等の美容賠償保険に別途加入することをお薦めします。

〈日医の特約保険〉
上記日医保険の上乗せの任意加入の保険です。1事故上限2億円まで、年間6億円までがカバーされます。クリニックでは一律23,000円の年間保険料です。

〈各医師会の医療機関保険〉
日医保険では先生本人の医療行為のみを対象としていますが、医療機関保険では業務の補助者たる勤務医や看護師その他使用人が起こした医療事故によって開設者が負担する法律上の賠償責任をも対象とします。また、医療上の事故のみならずクリニック内で発生した賠償責任(待合室の天井が崩れた、照明スタンドが倒れた、衣服や持ち物を汚してしまった等)も対象としています。加えて日医保険の免責100万円もカバーされるので、低廉な保険料でもあり加入することをお薦めします。

最近医師会に加入されない開業医も増えていますが、その場合医師賠償責任保険は未加入となっていますので、独自に加入が必要となります。損害保険会社によって引き受けスタンスがまちまちですので、問い合わせ下さい。

しっかりと保険に加入していなければ、もしもの時に大変なことになりかねません。ないがしろにせず、安心して診療が出来る環境を整えましょう。


 

アドバイザー情報


医業経営コンサルタント・国際上級ファイナンシャルプランナー
石川 辰雄(イシカワ タツオ)

保険業界20年。開業医専門。医業経営コンサルタント資格、CFP(国際上級ファイナンシャルプランナー)資格保有し、 外資系保険会社に勤務。
2013年度MDRT会員(世界の保険・金融サービスのトップクラスで構成する組織)。 開業から法人化、継承リタイヤ、 相続までと幅広くご支援させて頂いております。

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