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石田 章一
株式会社ビジョンヘルスケアズ 代表取締役

信頼を感じる医療施設とは~案外知られていない色彩効果~

なぜ医療施設に戦略的色彩計画が必要になるか


一般に人は、整然と配置された状況を目の当たりにすると、心地よく快適感を覚えるものです。
絵や織物などの平面においても、レストランや公園という空間においても、
「美しい構成(コンポジション)」には、統一感や秩序性があるものです。

いいかえれば、それはハーモニー(調和)であり、均整(バランス)による安定感、安心感につながる心理として働きます。
また、統一感や秩序の中に、「適度な変化」を加えることで、魅力的な演出が可能になることも多々あるのです。
ですから、看板や内装の色を決めるという行為は、それを使う人にとって重要な意味をもつものです。

多くは、無意識の世界との対話ですから、色彩はこうした経験を経ないと理解したり判断することが難しいこともあり、「好き嫌い」で飛びつくように決定してしまうこともよくあります。特に女性は、色やデザインに敏感であるため、必要以上に拘ろうとされる方がいます。単なるカラーといっても、その利用は、決める人でない他者であることをよく認識した対応が必要です。 原則や理論をふまえ適切なマネジメントをしないと、人を不幸にしてしまうかもしれないことを念頭においてほしいと思います。


医療施設におけるジャンル別色彩指定のポイント


ここでは紙幅の関係もあり、医療・介護サービスなどを行う施設の運営やサービスの利用における色彩のマネジメントについて、その運用のポイントを記述しますので、参考にしてください。

①ロゴマークのカラー戦略
ロゴやマークに使われる場合はシンボルカラーともいい、規模や伝統などの特徴を印象付ける統合的な仕組みのことです。
多くは彩度の高い目をひく色彩が制定されますが、技術力の高さや先進性あるいは伝統のイメージを出すため、反対に彩度を抑えたカラー指定もあります。組織の象徴をする視覚要素であるため、それだけ慎重に考え、しっかりマニュアル化する必要があるでしょう。マニュアルにするには、カラー品番など再現性のあるしっかりしたデータを示すことも必要です。




【ロゴマークのカラーを活かした アイテムの展開例】
※特別医療法人萬生会熊本第一病院(熊本県熊本市)



 

② 内装・照明・家具類のカラー戦略
人間の皮膚の色は、光の反射率がほぼ50%といわれ、癒しを感じる空間には、これを参考にするといいといわれます。天井や壁のほか空間の構成要素としての家具の色彩は、この値を大きく逸脱する明度は問題です。特に医療施設だけに、人の健康や癒しの環境には十分なエビデンスと配慮が必要です。設計には、ヘルケアデザインや心理学にくわしい専門家を入れておく必要があります。

【ヘルスケアデザインの専門家がコーディネートした受付窓口の例】
※医療法人社団美心会黒沢病院附属ヘルスパーククリニック(群馬県高崎市)