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佐久間 洋
 
株式会社リスクマネジメント・ラボラトリー エグゼクティブ・アドバイザー

異業種に学ぶ医院経営塾
(2)百貨店~駐車場の案内ひとつでファンをつくる

患者を定義してみよう

診療圏内に同科目を標榜するクリニックができたり、街の住民構成が開業当時と変わるなどのことはよくあること。それでもこれまでと変わらずに安定的に患者さんに来院してもらうには、日々の集患や増患の対策に努力が必要です。

クリニックの対象者(ターゲット)は「患者さん」ですが、患者さんとはどんな人をさすのいかを考えたことはありますか?
いざ定義をしてみようとするとよく分からなくなる方もいるでしょう。クリニックにとっての患者さんとは・・・

   第一段階:診療圏内に住んでいる・働いている
   第二段階:そのクリニックが標榜する診療科目の病気に罹っている
   第三段階:その上で、先生のクリニックの玄関を入ってきた方

この三つの条件をクリアしてこそ、そのクリニックの「患者さん」となりうるのです。第三段階で、他のクリニックを選んでいたら、その方はクリニックの患者さんではなくなります。クリニックはとても受身になっている状態です。

 

患者を自然に囲い込むには?

 

一方で、病気になったら必ず当院に来てくれる―。そんな関係を、地域住民とクリニックとの間で事前に作ることができていたら、もう受身ではないですね。

百貨店やレストラン、婦人服・紳士服専門店、車のディーラーなどで行われているこの「お客様の囲い込み」をクリニックでも実践していけばいいのです。
実は私たちもお客様として、どこかのお店に緩やかではあったとしても、囲い込まれています。店や企業は一度訪れたお客様に「ファンになってください! またお越しください! 」という良好な関係性を求めているのです。

その方法としては、次のような例があげられます。

ある百貨店の場合
   ①通常と少し違う色のカードを発行する (特別な顧客である印となる)
   ②特別なバーゲンの案内が届く
   ③さまざまな情報提供をしてくれる

このような取り組みによって、「自分を大切にしてくれる」ととても気持ちよく感じられて、他のデパートに浮気せず、長い間いい関係を続けているわけです。


新患を獲得する最大の戦略

では、その取り組みをクリニックに落とし込んでみると、どうでしょうか?

まずは一度来院した患者さんにファンになってもらうこと。そして、次に病気になったときに必ず来院してもらうこと。
そんな良好な関係を築くための努力はさまざまな方法がありそうです。その努力が新患を獲得する最大戦略でもあります。最も信頼度が高く、影響力もある「口コミ」が発生するからです。

では、一度来院した患者さんに、どうしたらファンになってもらえるのでしょうか。