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佐久間 洋
 
株式会社リスクマネジメント・ラボラトリー エグゼクティブ・アドバイザー

A医院vsB医院 成功するのはどっち?
(3)意外な活躍!名刺大のクリニックカード

リーフレットだけでは不十分?

同じ科目、同じ地区など、似た条件を持つ医院でも成功している医院とそうでない医院があります。その違いはどこにあるのか、全国津々浦々の医院を見てきた経験から、その違いを紹介する新連載です。第3回は「名刺大のクリニックカード」の事例をご紹介していきます。

開業時に診療圏へのポスティングや新聞折り込みに利用するため、綺麗なリーフレットを作成する医院は多いと思います。開業時は、地域の患者さんへの宣伝活動として医院の開業告知が最重要です。リーフレットの配布はその目的に貢献はしますが、それだけでいいわけではありません。開業したあとの広告・宣伝活動を考えなくてはいけないでしょう。
駅看板、野立看板、バス内のアナウンス、タウンページ、HPなど、色々な選択肢がありますが、それらは不特定多数の方が対象になりますよね。もっと個別の対象者に直接的に伝わる宣伝ツールはないものでしょうか。
―そこで、名刺大のクリニックカードが重宝がられています。


ショップカード・クリニックカードの魅力

イタリアンレストランや輸入家具専門店など、おしゃれな専門店に行ったときのことを思い出してください。よくレジの横や出入り口に、ショップカードと呼ばれる名刺大のカードが置いてありますよね。「また来るときのために、電話番号などを忘れたくないし、もらっておこう」、「とてもいい店だったから、お友達にも教えてあげよう」・・・そんな理由から、ショップカードを持ち帰った経験のある人も多いと思います。

これはクリニックも例外ではありません。
とある地域で、A医院とB医院が開業し、いずれの医院でもA4版サイズの美麗なリーフレットを作成しました。しかし、残念ながらいずれもそのリーフレットは近隣のご家庭に保存されていませんでした。しかし、Aの医院とBの医院とで大きく異なる点がありました。Aの医院は名刺大のクリニックカードを用意していたのです。

名刺大だと、女性なら財布のカード入れに、男性なら名刺入れにひょいと入れることができます。リーフレットと異なり、名刺大なら保存しやすいわけですね。そこに、診療時間、休診日、専門の診療科目などの詳細情報が書かれていれば、次回の来院の際にもつながるでしょう。そのカードを知り合いや家族に渡してもらえれば、他の医院に通っていた患者さんを引き込むことも可能になるなど、囲い込み効果や口コミ効果が期待できます。
名刺大のカードであると情報提供の意味合いが強く、広告という認識がほとんどなく、患者さんに嫌らしい感じを残さないようです。保存されにくいリーフレットだけのB医院と、どちらが成功するかは明らかです。

 

 

何を載せるのがいいか?

表示内容の例は下記の通りです。クリニックの特徴に応じて、内容を検討してみてください。すでに、作成しているクリニックも、さらなる工夫をしてみてください。

                       【考えられる掲載例】

1.住所
2.電話番号
3.HPのアドレス
4.診療時間、休診日
5.QRコード(携帯用のHPや携帯からの受付システムへのアクセス用)
6.先生の医療に対するお考えや気持ち
7.受付けられる検査の種類
8.予防接種の種類
9.予約方法
10.導入されている機器の説明
11.クリニックとして自慢したいこと、是非伝えたいこと
12.先生のプロフィール
13.来院するための駅からのバスの時刻表、クリニックからの帰りの時刻表



                         【デザイン例】



基本情報以外のところであれば、患者さんの視線で表現すると気遣いのあるクリニックだということが伝わります。たとえば、下記のような表現がおすすめです。

「プライバシーを守るため、声が漏れない診察室にしました」

「日曜日も診療しています。休日だからこそ、ゆっくりお出でください」

「仕事が終わってからも寄れるよう、診療時間を少し延ばしました」


実際のところ、何人か患者さんにお渡ししている先生がいらっしゃいますが、みなさん患者さんが喜んで受取ってくれると言います。名刺より一歩進んだ自己紹介カードになります。 表示したいことが多ければ、2つ折、3つ折にして、院長の思いなどを表現するのもよいでしょう。

「配布方法」も大切

ショップカードは、受付の脇に置いて 「ご自由にお持ちください」 という配布方法だけでは不十分です。持って帰ってくれる人を増やすには、会計時に直接手渡しをすること。3枚くらいまとめて渡して、「よかったらHPをお気に入りに入れておいてください」などとひと声をかけてお渡しするといいでしょう。すると、1枚は自分の保存用し、残りの2枚は知り合いに渡して、医院を家族や知人の方にすすめてくれるケースも少なくないようです。

次回は「接遇」に関してご紹介していきます。

 

 

アドバイザー情報


株式会社リスクマネジメント・ラボラトリー
佐久間 洋(サクマ ヒロシ)

(株)アール・エー・システムズ(現シスメックスRA(株))ソニー生命保険(株)を経て、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーの事業拡大に参画。大阪支店の立ち上げに従事し、現在は同社の首都圏担当。セミナー活動も数多く行っており、医師協同組合向け医業経営セミナー、大手損害保険会社社員研修など多岐にわたる。
社団法人日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント(No.6466)。

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