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高橋 邦光
株式会社リチェルカーレ 代表取締役

クリニック内装費削減のキホン
(7)印象値が決まる内装のカラーリング・曲線

費用を抑えてもデザイン性は必須

クリニックを設計するにあたり費用を抑えるために建築費用・内装費用の効率を考え、無駄な出費を減らすことは重要である。しかしコストの削減ばかりを追求したためにデザインが無味乾燥的になってしまったでは、このクリニック競争時代の中勝ち残ることは難しいだろう。

そこで、コストをしっかりと削減しつつ、現代風のデザインを取り入れるために『カラーリング』『曲線』を用いるのが効果的だ。
この2つの中でも特にクリニックイメージに影響するのがカラーリングだ。色の濃淡によってもまったくイメージが変わるため診療科目やターゲット患者の年齢層を考え、色の選択をすることが重要だ。


効果的なカラーリングと曲線

よく使われるカラーリングは診療科目毎にあり、内科・小児科などでは一般的に自然な木目やパステル調の色彩など安心感の持てる色彩が好まれる傾向が強い。
他にも美容や自由診療がメインのクリニックでは高級感を前面に打ち出すためにダークカラーを用いるケースが多い。しかし、高級感が出るからと濃い色を多用してしまうと重苦しい雰囲気にもなる。天井や床などに白系統の色を用いてイメージを中和する方法もある。

また、カラーの種類を数多く使うこともカラーバランスが崩れてまとまりがなくなるので注意が必要だ。好みの色を2つから3つに絞ることをおすすめする。
しかし、色を決める時にも気をつけてほしいことがある。いくら実物のカットサンプルを見て決めたとしても、広い面に実際に貼ってみると全体的に白っぽくなり、選んだときよりも印象がかわることがある。できれば自分の好きなイメージカラーを選んだ後に、設計士やデザイナーに伝えてコーディネートしてもらうほうがバランスがとれるであろう。
カットサンプルや写真などでは完成後のイメージが付きにくい場合は、相談する設計士やデザイナーが過去に設計をしたクリニックに連れて行ってもらい確認するのも有効な方法だ。

次に曲線を上手く取り入れることで、柔らかなイメージを演出する方法も効果的である。現代風のモダンなクリニックをイメージするのであれば待合室の壁面や受付カウンターに曲線を用いるとよい。他のテクニックとして、受付をオープンカウンターにすることですっきりとした解放感を得ることもできる。

ただし曲線を用いる際に注意したい点がある。壁面がカーブすることで備品の配置が難しくなるケースがある。完成後に予想外のことが起きないよう事前に平面プラン上で置く予定の備品についても検討をし、さらに施工中の現場に足を運び最終確認をするとよいであろう。

 

アドバイザー情報


株式会社リチェルカーレ 代表取締役
高橋 邦光(タカハシ クニミツ)

英国ニューカッスル大学 経営学部卒業後、中国人民大学に留学し、平成13年10月に株式会社リチェルカーレを設立。
医療施設に特化した設計事務所、医療施設の建築設計監理、内装設計施工を行っており、最近では病院の放射線治療施設の設計施工も数多く手がけている。

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