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高橋 邦光
株式会社ラカリテ 代表取締役

クリニック内装費削減のキホン
(5)金額に大差! 意外と使える「既製品」

既製品と製作物

医院開業のコストを考える上で、ポイントとなるのが既製品と製作物の使い分けだ。同じものであっても、既製品と製作物では金額に大きな開きが出てくる。

既製品 = メーカーなどで規定の寸法で製作されているもの
製作物 = いわゆるオーダーメイド。好きな寸法を指定して製作するもの

今回の内装費削減のキホンでは、クリニックで多く使用されている内装の代表的なものについて、既製品・製作物のどちらを利用するべきか、その考え方を紹介していきたいと思う。

 

建具(ドア・ドア枠)は「既製品」がベスト

ドアやドア枠などの建具は、病院ではなくクリニックであるという理由からも、木製の既製品を導入することをおすすめする。既製品であれば、引戸や開き戸のいずれの場合も1ヶ所あたり5~7万円程度の設置費用でおさえられる。
これが製作物になると材質や取っ手のグレードによっても差が出るが、1ヶ所あたり12万円程度かかってしまう。通常のクリニックであればドアは10ヶ所以上。蓄積すれば高額な差が出てきてしまうので、既製品がベストだと言えよう。

 

 

診察デスクは「既製品」が一般的

特にこだわりがなければ事務機器メーカーの既製品が一般的。さらに、ホームセンターなどで販売されるデスクにすると驚くほど金額が下がる。なるべくコストを抑えた開業を目指すなら候補に入れてみるとよいだろう。
 

 

書庫・収納は「製作品」もやむを得ない

カタログ通販などで選ぶのがコストダウンの鉄則。ただし、規格寸法が決まっている。そのため、医院の設計上、サイズが合わないということもある。狭い場所やデッドスペースになりそうな部分は製作品(オーダーメイド)もやむを得ない。
 

 

待合ソファーは患者に応じて比較を

既製品だと事務機器メーカーの3人掛け程度のものを数個並べるケースが多い。一方、製作物はサイズや高さなどが自由に設定できるので便利だ。診療科目によっては製作物のほうがよいケースも多い。ターゲットとなる患者ニーズを考慮して決めるとよいだろう。

また、カラーバリエーションも豊富のため、クリニックの雰囲気に合わせて選ぶことが大切になる。ソファーの設置は施工の最後となるので、それまでに既製品製作物の金額を比較しながら焦らず決めていこう。


実は自由度が高い「既製品」

既製品であってもサイズやカラーなどのバリエーションが増えてきていることから選択肢が広がり、自分の好みの色を選択し、壁紙などで彩りを添えることでシックな雰囲気からポップな雰囲気まで、医院に適した対応も可能。組み合わせ次第でドクターの要望を叶えることもできる。製品といっても自由度が高いことを覚えておこう。
 

 

アドバイザー情報


 
株式会社ラカリテ 代表取締役
高橋 邦光(タカハシ クニミツ)

英国ニューカッスル大学 経営学部卒業後、中国人民大学に留学し、平成13年10月に株式会社リチェルカーレを設立。
医療施設に特化した設計事務所、医療施設の建築設計監理、内装設計施工を行っており、最近では病院の放射線治療施設の設計施工も数多く手がけている。その後、2016年に株式会社ラカリテを設立。

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