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杉山 正徳
株式会社日医リース 東京支店次長

最初が肝心。失敗しないリース会社の活用法
③リースのバリエーションと割賦

 
前回はリース(ファイナンスリース)のメリット・デメリットと動産総合保険の内容について述べさせていただきました。今回はリースのさまざまなバリエーションと割賦販売を中心にお伝えしたいと思います。

リースのさまざまなバリエーション

リース会社にはさまざまな商品があります。ご自身のニーズや課題を病医院と取引経験が豊富なリース会社にご相談いただくと、より良いソリューションがリース会社担当者からご提案あるものと思います。

ここでは代表的なリースの種類を紹介します。

(1)据置期間付リース
新規開業時に医療機器などをリースで導入する場合、通常のリース契約ですと、リース契約開始日当月からリース料の支払いが発生します。保険診療中心でご開業される場合、診療報酬の7割が診療月の2カ月後に入金されますので、入金と支払いのずれが発生します。そのような時に据置期間付のリースをご利用いただきますと、初回の支払い時期を遅らせることができます。支払いと収入のサイクルを合わせることができるため、立ち上がりの資金負担を軽減することができます。


                                  図:リース契約の流れ

          

(2)団体信用保険付リース
開業後、ご自身に万一の事があった場合のリスクヘッジが可能なリースです。
リース契約に生命保険をセットすることにより、万一の際(死亡・高度障害等)に、保険金を残債務弁済に充当します。連帯保証人となる方やご家族の方へのリスク軽減になります。保険料はリース料の中に含まれています。 団体信用保険付割賦もあります。

(3)不均等払リース
リース料は毎月一定額の支払いが一般的ですが、例えば、開業当初の支払額を低く設定し、リース期間の後半に支払額を高く設定することにより、立ち上がりの資金負担の軽減を図るのがこの商品です。 なお、支払額がリース期間中均等ではありませんので、実際に支払った額に関して税務上の調整が必要となります。

(4)メンテナンス付リース
大型画像診断装置、血液検査や体の侵襲性が高い機器、水を使用する機器等は、保守契約を締結するのが一般的です。この商品は、リース料支払いと同時に保守料も支払いすることができ、支払い手続きの簡便化が図れます。 医療機器以外では、院内カーテンやカーペットの(毎年クリーニングする等)、厨房機器等のリースに利用されます。
メーカーとリース会社がタイアップしているケースもありますので、リース会社担当者にお問い合わせ下さい。

(5)残価設定付リース(購入権選択付リース)
機器代金の一部をリース期間終了後の残価として設定します。リース契約満了後、設定価格での物件を買い取ることができる権利を有します。買い取りをしない場合には、物件の返還、あるいは残価を新たな物件代金として2次リース契約を結ぶ等の選択が出来ます。この商品は、残価部分を除いた金額でリース料が算定されますので、通常のリース料よりも毎月の支払額が小さくなります。
なお、医療機器の場合、買い取りご希望される場合は、薬事法に従って、機器製造元にリース会社より事前通知を行う必要があります。その結果売却不可になるケースや有償点検、部品交換費用等が発生するケースもありますので、十分に注意して下さい。

(6)車両リース
院長車をはじめ、福祉車両や検診車などの特殊車両、外車や中古車等もリースで導入することが可能です。


割賦契約

リース契約と同様に医療機器導入の際に利用されます。 割賦契約の主な特徴(リース契約との主な違い)は以下の通りです。  割賦金を全額支払後に、所有権が買主に移転。
 買主は割賦資産として資産計上。減価償却実施。
 固定資産税は買主が計算、納付。
 保険は通常買主が自身で契約。(動産総合保険付き契約は可能)

固定資産税の納付等、事務的に煩雑になりますが、物件を最終的に所有する考えの際には割賦契約での機器導入が選択肢の一つとなります。


アドバイザー情報


株式会社日医リース 東京支店次長
杉山 正徳(スギヤマ マサノリ)

社団法人 日本医業経営コンサルタント協会 認定登録 医業経営コンサルタント登録番号第4969号認定の医業経営コンサルタント。
医療専門リース会社で培った経験を元に各種セミナー講演や資金調達のご相談をさせていただいております。各診療所のニーズにあったファイナンスプランのご提案を心掛けております。

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