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医療モール開業の成功事例

[2012.08.10]

岡茂樹先生プロフィール(写真中央)
おか内科クリニック院長。獨協医科大学医学部卒業後、平成4年より獨協医科大学越谷病院にて越谷市を中心にその周辺地域の医療に携わる。その後、「メディウェルタウンせんげん台」内に、平成21年おか内科クリニックを開設。地域医療に貢献している。

高橋勉先生プロフィール(写真右)
たかはしキッズクリニック院長。大学病院をはじめ、総合病院、小児病院、産科病院、養護施設に勤務し、20年以上一貫して小児科に従事。その後、「メディウェルタウンせんげん台」内に、平成21年たかはしキッズクリニックを開設。地域のお子さんの健康を守っている。

鈴木慎一氏プロフィール(写真左)
株式会社エム・クレド 代表取締役。長年、大手医療モール開発会社で医師の開業に携わってきた経験を活かし、現在は同社で、独自のマーケティング手法を用いて医療モールの開発と医師の開業支援に従事。「メディウェルタウンせんげん台」のプロデューサーでもある。
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開業準備に必要なことがわからなかった

― 開業を決めたきっかけは?

高橋先生
以前は新潟の県立病院に勤務していました。当時はスーパーローテートという制度のもとで大学からの医師派遣が厳しく人手不足による状況ではありましたが、その病院で全うしようとも考えていました。
その後、知り合いがいる埼玉のある小児病院に移ってきました。ですが当直が多く、年齢的に体力的にも厳しいと感じてきたこともあって、やはり将来的には「開業して自分のやりたい医療に取り組みたい」と考え始めました。それが7年位前です。

岡先生
私は、もともと現クリニックがある医療モールの近くの大学病院に勤務し、内視鏡検査に従事していました。勤務医時代には研究や研修医の教育を行っていましたが、40歳を過ぎて、「このまま大学に残るべきかどうか」を考え始めたのがきっかけです。
大学に残れば研究をやることになるのですが、自分は研究よりも、臨床をやりたいという心が強かったですかね。あと、高橋先生も言っていましたが、私のほうも当直を月10回以上やっていて、きついなぁと感じていました。それから「内視鏡」で、違ったスタートを切りたいと思うようになりました。また、自分の同期が方向性を決めて退職し始めたなど、周りの影響もあり5年前くらいに本格的に考え出しました。

高橋先生
とは言っても、けして逃げの手段で開業を選んだわけではありません。ひとつのビジョンとして「病院で大きい医療をしたい」という気持ちもありました。でも、日本の医療の問題点として、当直をしながら日常診療もすることがある。それに対して将来的な不安もあり、大学に残ることを考え直すようになりました。

 

― 開業に対しての不安はありましたか?

高橋先生
不安だらけです。不安でない面はひとつもありませんでした。
だって一人ですべてを行うのですから。経営的なものもすべて自分でやらなければないでしょう。勤務医であればそんなことはないですからね。
しかも、医者というのは開業にあたってのノウハウを教わる機会もないし、教えてくれるところもないし、相談できる人もいない、時間もない。先輩はいましたが、そこまで詳しい話は聞けませんしね。


鈴木さん
経営的な部分を学ぶ講座などもあまりありませんね。医学部は、開業医になるためにあるわけではないので、不安も多かったと思います。

岡先生
私は逆に不安はなかったかな(笑)。というか、開業に対して無知だったため、何が不安なのかがわからなかった。開業準備といわれても何をどうするかわからないから。
でも、開業は2年前から考えていても、なかなか出来ないものなんですよ。同期の話だと、「内科だけだったら1日50人は来ないよ」とか「内科・小児科で立ち上げないとだめだよ」とか、いろいろ話が出てくる。この紹介物件で本当に良いのか?と常に悩んでいました。どこかで区切りをつけてやらないといけないんですよ。

高橋先生
総合的にみれば、日本のクリニックは99%つぶれないと言われているようですが、不安はわからないところで出てくるので。

鈴木さん
開業して半年くらいの時期に、岡先生から「目標とする来院数をなかなか越えられない」と相談がありましたけど、「僕から言わせると開業半年で贅沢ですよ」とは言いましたよ(笑)

― その他の心配事はありましたか?

岡先生
雇用に関して、まあなんとかなるだろうと思っていたけれど、やっぱり大変でしたよね。人なんて雇ったことがないからね。

鈴木さん
先生のところだけでなくて、他のクリニックもそうですね。人事労務管理は永遠の課題ですから。

高橋先生
上から「やれ」といわれてやるのかなとか、それは今でも問題点としてありますね。

鈴木さん
色々と試行錯誤されてやっていましたね。

高橋先生
そして、治療に関してはもうずいぶんやっているので大丈夫かと思いますが、果たして開業という形になったときに、自分の医療が患者さんに受け入れられるのか、という不安はありました。


物件探しでサポート企業を信頼

― サポート企業である鈴木さんとの出会いは?

高橋先生
私が開業を目指していたとき、前の病院で働いていた仲間に「出入りの企業でいいところがあるよ」と紹介されたのがきっかけでしたね。でも、初回頂いた物件は条件が合わなかったのでやめて、そこから疎遠になっていたんですがあるとき開業セミナーで鈴木さんと偶然再会したんですよね。そこで紹介された物件がとてもよかった。

鈴木さん
運命ですね(笑)

岡先生
大学で開業すると宣言して、知り合いから紹介されたのがきっかけですね。私の場合、開業地は自分が勤めていた診療圏内限定のすごく狭い地域で探していましたから、卸会社などにも色々相談していたのですが、そんな中で鈴木さんがとってもいい物件を持ってきてくれて。

鈴木さん
何度かダメだしはされましたよね。

岡先生
そうそう、だって「先生、100%いいと思う物件はありませんよ」と言われたんですよ。「この人は何を言っているんだ?」と思いましたよ(笑)。でも、やり取りしている間にしっかりしている人だなと思いました。

鈴木さん
まずは物件を紹介するという仕事からでしたね。もちろんダメだしされたものもありましたが、結果的によい物件をご紹介できたので良かったですよね。
それと、医療モールのプロデュース自体は私自身、過去いくつもやってきましたが、こちらの医療モールは、わが社として取り組んだ初めての医療モールでしたので、かなり力を注いでいましたし、思い入れも強く、土地オーナーさんも協力的な方でしたので成功できたことにとても喜びを感じています。先生方も満足して頂いているのではないかなと思っています。