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佐久間 洋
 
株式会社リスクマネジメント・ラボラトリー エグゼクティブ・アドバイザー

医業経営コンサルが教えるドクターのための節税講座
(3)手取りが変わる税理士の選び方

無駄な税金を削減してくれるよい税理士を選ぼう

税理士選びといっても、「税金の計算方法は法律で決められているのだから、どの税理士にしても同じだ」というドクターも多いようですが、それは大勘違いです。
ドクターから税理士に受けているサービスの話を聞くと、「こんなこともしていないの!?」と感じることがよくありますが、ドクター自身は疑問を感じていないケースも多くあります。
良い税理士と付き合えば、ムダな税金が減り手元に残るお金が増えます。設備投資や職員の採用や処遇改善に力をかけることもできるでしょう。そして、本業である医療行為に専念できます。
それほどのメリットがあるというのに、無自覚な先生も少なくありません。

これから開業を考えている先生はもちろんのこと、開業済みの先生も遅くはありません。税理士選びポイントを二つ、知っておきましょう。

 

 

税理士選びのポイント①腕がいい

税金の計算方法は法律で決まっています。しかし、その基になる収入や費用の認識や処理の仕方にはさまざまあり、どのように対応するかで納税額に差が出ます。
学会などでの出張旅費の処理は顕著な例です。医療法人でありながら旅費規程を作っていない医療法人に多くいらっしゃいます。 出張には交通費や宿泊代、食事代などがかかります。実費精算をしているドクターも多いでしょう。ですが、これらをまとめて日当として法人が支給すると、法人には費用となり、ドクターは給与所得になりません。

日当の場合、他の理事や職員とのバランスを考慮し、同業他社と比べて相当であると認められる金額の範囲内ならば、実際にかかった費用(交通費や宿泊代など)より多くてもOKなのです。ということは、定められた旅費規程の範囲内の金額であれば非課税の所得が生まれるわけです。

出張時のホテルや飛行機の領収書を渡したときに、旅費規程の提案や情報提供、規定作成をしてくれない税理士は要注意です。この程度の提案をしない税理士ということは、旅費規程はほんの一例に過ぎず、他にもたくさん、本来費用になる項目を見落としていると考えられます。

医療に「内科」や「眼科」といったように専門があるように、税理士も専門や得意分野を持っています。特に医療機関の収入は医療行政と密接な関係をもっており、専門知識を持った税理士を選びましょう。
医療機関の顧問先を多く持っている税理士、医療機関顧問先は少なくても向上心をもって情報収集をしている税理士に依頼してください。


税理士選びのポイント②相性も大切

クリニックの収入や費用、ドクターの個人所得、職員の給与など多種多様な経営情報を預けることになる税理士。相続が生じた際には、より詳しく個人すべての財産を把握することになります。
そのように重大な情報を取り扱う税理士ですから、頻繁に変更することは避けたいでしょう。長期間の関わりとなると、『相性』も重要です。
「こんなこと聞いてもいいのか?」という話題も遠慮なく相談できる信頼関係を構築できる相手でなくては不都合も多くなります。基本的には毎月会う人です。そのたびに不快感を抱かないよう、『相性』のよい税理士との出会いを追求しましょう。
その方法として次のことが効果的です。

【これから開業するドクターなら】 
税理士を決める前に必ず2,3人の税理士に会いましょう。同じ税理士でも随分と違いがあることに気付くと思います。
ここがポイント!
① 同じ質問をしてどう答えるかで比べる
② 他のドクターの事例を聞いて比べる
③ 開業後、税理士と毎月のように会う経理担当同席のもと話を聞く

【すでに開業しているドクターなら】
税理士が講師として参加している医業経営セミナーに出てみましょう。セミナー講師をしているということは主催者がその実績等を評価している証拠です。講義を聞けばある程度、経験・実績や人柄などもわかるため、選定の参考になるでしょう。

 

アドバイザー情報


株式会社リスクマネジメント・ラボラトリー
佐久間 洋(サクマ ヒロシ)

(株)アール・エー・システムズ(現シスメックスRA(株))ソニー生命保険(株)を経て、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーの事業拡大に参画。大阪支店の立ち上げに従事し、現在は同社の首都圏担当。セミナー活動も数多く行っており、医師協同組合向け医業経営セミナー、大手損害保険会社社員研修など多岐にわたる。
社団法人日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント(No.6466)。

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