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幸崎 時和
 
株式会社福山臨床検査センター

検体検査に関する保険点数について
(1)判断料と実施料

算定忘れは損に繋がる

これから開業される先生は、経営者となるわけですから診療に専念するだけでなく当然、収益も考えなければなりません。
勤務医時代、保険点数の算定は電子カルテや医事課に任せっきりの先生も多いと思います。 保険点数の算定方法を理解することにより算定できるものの落としをなくしていきましょう。(基金は無駄なものはカットしますが、算定できるものを算定していない場合、何も教えてくれません。)

今回、検体検査に関する保険点数について簡単にご説明いたします。

 

検体検査の保険点数を理解する

検体検査に関する点数として、大きく『判断料』と『実施料』とよばれるものがございます。

『判断料』とは、各検査が分野ごと(生化学的検査Ⅰ、免疫学的検査など)にわかれており、その分野の検査を実施すれば月に1回算定できます。
『実施料』とは、各検査それぞれに保険点数が付加されておりそのことを指します。

例えば、Aさんの採血でAST、ALT、γ-GTP、CRP、末梢血液一般(WBC、RBCなど)を出検した場合の点数算定は以下となります。


繰り返しになりますが、判断料は分野ごとに月に1回のみ算定となりますので、AST、ALT、γ-GTPの3項目実施しても生化学的検査Ⅰの144点のみ算定となります。

検体検査は、医師がその結果を見て診療方針の決定などに役立てますから、その結果を見て判断することから『判断料』と呼ばれます。 この『判断料』は医師の技術料であり丸々収入になりますので、上記検査をしただけで4,130円収入となります。

検査会社との契約は、『実施料』に対していくらで請け負うかの契約となりますのでその契約との差益が収入となります。

もともと『判断料』ができた経緯は『実施料』での差益をなくし『判断料』という技術料で収入を得る目的で作られました。
検査会社が請け負う検査請負料金の低価格化(前項でもふれていますが競争の激化により赤字で受託するケース)により診療報酬改定ごとに検体検査の『実施料』は引き下げられています。

つまり、検査を依頼する医院が検査会社へ過度の値引き交渉をした結果、『実施料』が現状よりもさらに下げることができると判断され、診療報酬が引き下げられ、最終的には医療機関に振り返ってくるといった悪循環が何年も続いています。 今後も検査請負料金の低下はさらなる診療報酬引き下げを引き起こす可能性がございますので、長い目で見ると値引き交渉が医院にとってもマイナスに繋がることもありえます。

次回は、『包括(マルメ)』や『算定条件』について



アドバイザー情報

株式会社福山臨床検査センター
幸崎 時和(コウザキ トキカズ)

瀬戸内海の島出身。同社に入社以来愛媛でキャリアを重ね、現在は関東を任されシェア拡大中。
『正確』『迅速』『研究』を企業理念とし、開業される先生のご要望に沿った提案をしております。 人との繋がりを重んじ、『心』で対話できる関係作りを心掛け、これまでに多数の医療機関に携わってまいりました。
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