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石川 辰雄
医業経営コンサルタント・国際上級ファイナンシャルプランナー

損をしないための節税対策 
②福利厚生プランについて

個人開業医の税金の悩み

開業期から成長期へと順調に業績が伸びていくに従い、安堵感とともに頭を悩ませることになるのが税金です。
勤務医時代は源泉徴収のみで完結していた納税が(年収2000万以下)、確定申告では自分で納付することとなり負担感が増します。ましてや現行税制では所得1800万超では50%の税率(所得税40%、住民税10%)ですので、午後診部分はタダ働き?!との感覚になってしまします。

また、今後所得最高税率の45%への引き上げや、消費税の引き上げによる損税の拡大、相続税、贈与税、と政府の税と社会保障の一体改革の中で増税路線が敷かれており、将来税負担感が増していくのは否定できないところでしょう。
そういう中で個人開業医が誰しも思う悩み「いい節税対策はないものだろうか」という問題に直面します。無駄な飲食、やみくもな消費では解決とはなりません。

 

 

一般的な節税対策

以前、「開業医としての医師年金(私的年金)選び方のポイント」のコラムで紹介しました小規模企業共済や国民年金基金は、掛け金の全額(月額7万、6.8万上限)が所得控除の対象となりますので、まず最初に着手されることが多いようです。
各制度にメリット、デメリットがありますので前回コラムを参照下さい。

 

 

福利厚生プラン

今回ご紹介します福利厚生プランは従業員の退職金準備を目的として活用される制度です。一般的に経費増加のために従業員の処遇向上を検討されますが、給与、臨時給与、退職金という賃金項目のうち、退職金に該当する制度となります。  
 

◆活用保険種類:養老保険、生存保険(円建、ドル建)

◆契約形態:(契約者)開業医, (被保険者)従業員, (満期受取人)開業医, (死亡受取人)従業員の遺族

◆被保険者範囲:従業員全員(ただし入社3ヵ月以上等の普遍的全員加入を原則、開業医や専従者の家族は対象外)

◆保険金額設定:一律、もしくは職務によってランクを設定することも可能


この保険は個人で加入するものと全く同じものですが、個人事業主を契約者として上記要件にて加入する場合には保険料の半分が経費計上可能となります。根拠は従業員死亡時の受取人が遺族となっていること、また普遍的全員加入を条件とすることで、福利厚生制度として採用することによります。
従業員退職による解約や満期の場合には解約返戻金、満期保険金は契約者である開業医に一時戻ってくることになりますので、その全部もしくは一部を退職金として支給する流れとなります。よって保険料支払い時の経費計上は退職金支払経費の前取り、平準化の意味を持ちます。
広く一般企業でも採用されていますので、検討されてみては如何でしょうか。

この福利厚生プランの特徴は経費計上が半分である代わりに、解約満期時には契約者である開業医に戻ってくることです。よく対比される中退共(中小企業退職金共済)との最大の違いでもあります。

次回はその中退共の制度概要を紹介いたします。

 

 

 

アドバイザー情報


医業経営コンサルタント・国際上級ファイナンシャルプランナー
石川 辰雄(イシカワ タツオ)

保険業界20年。開業医専門。医業経営コンサルタント資格、CFP(国際上級ファイナンシャルプランナー)資格保有し、 外資系保険会社に勤務。
2013年度MDRT会員(世界の保険・金融サービスのトップクラスで構成する組織)。 開業から法人化、継承リタイヤ、 相続までと幅広くご支援させて頂いております。

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