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岸部 宏一
横浜医療法務事務所 代表

医業経営コンサルタントが法務から考える医院承継
② 承継対象の「資産」と「利害関係者」を知る

承継の対象となる「資産」とは?


承継の際に最初に明確にすべきは、「資産」と「利害関係者」です。
まず、実際に被承継者から承継者へ譲渡する対象物としては、以下のような物が考えられます。

 

(1)有形資産

 a)土地・建物等の不動産
 b)医療機器等の固定資産
 c)医薬品等の流動資産


(2)無形資産

 a)患者への認知等に対するいわゆる「暖簾代(営業権)」
 b)運営・経営ノウハウ等
 c)地域医療計画内での病床使用許可等の許認可

実際に承継を検討する際には、漠然と「診療所」を承継すると考えるのではなく、「診療所」の何を承継するのか(又は何を除外するのか)につき個別具体的に検討し、譲渡の条件と範囲を相互に明確にした上で、契約を締結する必要があります。


 

承継に関わる「利害関係者」とは?

承継に際しては、直接の相手方はもとより、以下のようなさまざまな立場の利害関係人が存在することがあります。
 

(1)被承継者側(譲渡側)

旧開設者、親族、推定相続人等

(2)承継側(譲受側)

新開設者、親族等

(3)第三者・関係者

承継の際に存在する契約等の相手方(リース、不動産賃貸借、医療機器保守管理、廃棄物処理等)、職員、取引先(医薬品、臨床検査等)、連携先(近隣医療機関、医師会、調剤薬局、介護事業者等)、または関連行政機関等も関係者または利害関係人となり得ます。

次回は、実際の継承までの流れについて紹介します。


 

アドバイザー情報


横浜医療法務事務所 代表
岸部 宏一(キシベ コウイチ)

1988年中央大学商学部卒。バイエル薬品㈱、民間医療法人事務長、㈱川原経営総合センター医療経営指導部を経て2004年同僚と共に独立。
医業経営コンサルタント/行政書士として医療機関の経営支援と法務実務の傍ら、医療法務分野の第一人者として各種団体等での講演を通じ医療経営についての啓蒙活動を継続している。

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