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高橋 邦光
株式会社ラカリテ 代表取締役

成功する「医院継承」 物件リニューアルの設計術
(3)他院と圧倒的差をつける「アメニティーの充実」

患者さんへの「アピール度」を高めるには?

リニューアル工事を検討する最大の理由は「施設の老朽化」であろうが、その上で「これまでよりも雰囲気を明るくしたい」、「今まで以上に使い勝手を良くしたい」などの願望がひろがっていくもの。せっかく行うリニューアルだ。一人でも多くの患者さんを集めるためにできることも考慮しておきたい。

そこで、提案したいのが患者さんに対する「アピール度」を高める工夫も考えることだ。「アピール度」とはなにか。特に古い診療スタイルのクリニックでは忘れ去られてしまっていることが多いが、患者さんにとって便利な付帯設備である「アメニティーの充実」がその1つの方法である。

以前は患者がいざ医療機関にかかろうと思っても、クリニックは選択肢が少なかった。なおかつ、情報を得る機会も多くはなかった。しかし、最近ではホームページで下調べをすることができる。そして、口コミで患者が集まる。時代は変わったのだ。

きれいな内装は当たり前。差別化をしたいのであれば、付加価値をつけることが大切だ。その差が、集客に差となって現れる。アメニティーの充実は、「そのクリニックがどのぐらい患者さんのことを考えているのか」というアピールに直結していると言っても過言ではないだろう。

 

どのアメニティーを採用しますか?

では、どんなアメニティーを充実させたらいいのか。これらが例である。

●抗菌スリッパ(滅菌装置のついたもの)
●パウダールーム(皮膚科受診後の化粧直しなど)
●キッズコーナー(子供が静かに待てる空間の確保)
●授乳室(単純なカーテン仕切りではなくしっかりとしたもの)
●ベビーカー置き場
●隔離室(感染症の疑いのある患者に対して)

診療科目での違いはあるので、自分のクリニックではどうかを想定しながら、採用してもらいたい。


リニューアルは「チャンス」だ

都市部を中心にクリニックの競争が激化している。ドクターが想像している以上に、患者さんは口コミ、評判などを調べて、受診するかどうかを厳しい目で判断している厳しい時代だ。

もし現在リニューアルを検討中ならば、それはチャンスとも言える。レイアウトの変更も重要事項ではあるが、今後の集客のために「アメニティーの充実」についても深く検討していくとよいだろう。

 

アドバイザー情報


 
株式会社ラカリテ 代表取締役
高橋 邦光(タカハシ クニミツ)

英国ニューカッスル大学 経営学部卒業後、中国人民大学に留学し、平成13年10月に株式会社リチェルカーレを設立。
医療施設に特化した設計事務所、医療施設の建築設計監理、内装設計施工を行っており、最近では病院の放射線治療施設の設計施工も数多く手がけている。その後、2016年に株式会社ラカリテを設立。

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