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鈴木 慎一
株式会社エム・クレド 代表取締役

「そろそろ開業…」と思う人に伝えたい開業目的の重要性
(1)開業目的が明確かどうかが成功・失敗の分岐点

なんとなく? そろそろ? 危ない開業目的

開業セミナーなどの開業相談に立ちあう場面で、必ず確認することがある。

「なぜ開業したいのか」「開業する目的は何か」である。

意外にここが定まっていない医師は少なくない。ただなんとなく‘そろそろ開業’と思い始めたのかもしれないが、開業するとはどういうことなのかを思い詰めて頂きたい。

①医療従事者として(ドクター) 
②経営者として(トップリーダー)
③管理者として(マネージャー)

この3つの責任の他に社会的責務が生じてくるのである。そして独立開業することは全ての権限を得るのと同時に全ての責任を背負う覚悟も必要だ。今回は開業するにあたり重要な精神論についてお話したいと思う。


開業に失敗する医師の口癖とは


これから開業する医師にとって、まず考えて頂きたいことは、『大成功する開業を目指すことよりも、絶対に失敗しない開業をする』ことのほうが重要であるということだ。
飽和市場である都内23区内、綿密な戦略を持たずして開業した挙句、患者数に伸び悩み仕方なく閉院の道をたどってしまった医師もちらほら出てきている。残ったのは不名誉と借金だけだ。そのような経営者(医師)にかぎってこう言う。

「コンサルが心配ないですよと言ったから」
「業者が良い物件だと紹介してくれたから」

開業場所を決めるのは医師本人だということを忘れてはならない。そして誰も責任はとってくれないということだ。
では、自分一人で開業というロードを順調に進んでいくことができるのかどうか?それは間違いなく難しい。できてもかなりの負担がかかる。ではまずどうしたら良いのだろうか? 
医師本人が目指す目的・目標をしっかり見据えてみることが肝要だ。いわゆるヴィジョンやコンセプトと表現されることなのである。

 

開業の目的が明確かどうか、再度確認を!

開業の目的は様々だ。
・自身の志す医療に専念したい
・地域医療への貢献
・起業心や独立心
・社会的地位や名誉
・将来的な不安や、現状待遇の不満
・家族や自分の時間を確保したい
・もっとお金儲けがしたい
・・・など

何故開業したいのか、開業してどうなりたいのか。開業して何をしたいのか。これが明確視しているかどうかで、情報力や分析力、モノの見方・見え方が違ってくる。

ウサギとカメの話はご存じだろう。
なぜ、ウサギは競走に負けたのだろうか?
それは、カメしか見ていなかったからだ。
では、なぜカメは勝ったのだろうか?
それは、ウサギではなくゴールを見ていたからに他でもない。
ゴールという明確な目的を見据えていたのだ。

開業はゴールではないが、これが『後悔しない開業』への近道だ。
次回は、開業件数の統計データを元に、シビアな開業の現状について、お話したいと思う。

アドバイザー情報


株式会社エム・クレド 代表取締役
鈴木 慎一(スズキ シンイチ)

長年、大手医療モール開発会社で医師の開業に携わってきた経験を活かし、現在は同社で、独自のマーケティング手法を用いて医療モールの開発と医師の開業支援に従事している。また、リース会社への出向経験もあることから、資金調達にも強い。物件選定から資金調達、開業に至るまでの諸準備をオールマイティに支援し、開業の相談に応じている。

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