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佐久間 洋
 
株式会社リスクマネジメント・ラボラトリー エグゼクティブ・アドバイザー

増患へ導く「患者満足度アップ」のための戦略
(1) 対策を立てる前に問題の発見を

医業収入アップには増患が必須

クリニックを経営していく上で常に念頭に置いておかなければならない数字「医業収入」。

この医業収入を簡単な数式にすると
医業収益(売上)=単価(診療報酬)×人数(来院患者数)
で表すことができます。

式からわかるように医業収益(売上)を増やすためには単価(診療報酬)、もしくは人数(来院患者数)を増やす必要がありますが、診療報酬の大幅なアップに期待が持てない今後、来院患者数をどのようにして増やすか(あるいは減らさないか)が焦点となってきます。
そのためのキーポイントが「患者満足度の向上」です。

 

他院での成功事例がマッチするとは限らない

「日経ヘルスケア21」や「フェイズ3」などの医業経営専門雑誌には、時々「この方法で増患対策に成功!全国〇〇件の成功事例」のような刺激的な特集が掲載されます。
例えば、「診療時間を夜遅くまでシフトすることで、大成功!」という記事を読むと、「うちも、同じことをしなければ!」と焦ってしまいます。

でも、ちょっと待ってください。

そのクリニックでの成功例が、なぜ同じように自分のクリニックで通用するのでしょうか

マーケティング戦略を考えるときの手順は、問題点探しから始まります。 今回の例で成功したクリニックが繁華街のビルで診療しているクリニックであれば納得ですが、同じことを新興住宅地の診療所で行ったらどうでしょうか。
極端な例ですので、わかりますね。

この診療所は、対象となる顧客の受診しやすい時間帯と診療時間にズレがあるという問題があったからこそ、診療時間をシフトして成功したわけです。

同様の問題が自院になければ同じ成功体験を経験することは難しいといえるでしょう。


マーケティング戦略(打ち手)とは何か

マーケティング戦略というと何やら難しそうですが、 患者満足度を向上させるための何かしらの 「行動」「打ち手」 と思ってください。

「職員全員、笑顔で患者さんと接する」ということでも立派なマーケティング戦略です。

それでは、マーケティング戦略(打ち手)は何のために構築するのでしょうか?
もしも、ご自分のクリニックに何の問題もなければ、何か新しい戦略を構築する必要はないでしょう。

マーケティング戦略は、次のように定義づけるとわかりやすくなります。

マーケティング戦略=問題点の解決策

そこで、戦略を考える前に、問題発見が重要となるわけです。