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長渡 和久
株式会社コンパス  代表取締役

一級建築士が見た実例から学ぶ クリニック変革論
(1) ある耳鼻咽喉科に学ぶ 柔軟性のある設計のあり方

開放型か閉鎖型か…医院設計のプランもケースバイケース


以前、弊社のホームページを通じて、ある耳鼻咽喉科の女性ナースから、下記のようなメールをいただきました。


   先日、当院に「喉が痛い」と若い女性の患者さんが来られました。 院長は「喉にクラミジアがいますね」と、
   診断されたのですが、その声が中待合でまっている他の患者さんにも聞こえてしまい、患者さんは辛くな
   って、 涙を流しておられました。 院長にも問題があると思うのですが、出入りの業者さんに聞くと、耳鼻咽
   喉科で は当院のような開放型の診察室が当たり前だと聞きました。 貴社の設計でもそうなのですか?

 



耳鼻咽喉科は、診察室・処置室・中待合などを一体とするなどして、回転を早め、患者さんをたくさん診ることができるように作られているのが一般的です。私達もこのメールを頂く までは、当たり前のように耳鼻咽喉科を開放型で設計していました。
しかし、その後は、開放型でない耳鼻咽喉科も提案することを意識するようになりました。

当初、私はこの問題への解決策は耳鼻咽喉科の診察室を閉鎖型にしていくことが答えだと考えていたのですが、打ち合わせやヒアリング、アンケートを重ねていくとそう言う訳でもない。
結局は、時代や地域や患者さんの属性に合わせながら、私達は私達が行う設計を変化させ続けないといけないということなのです。
しかも、それは単純にカタチや色と言った見た目を変えることだけでなく、クリニックや各室の在り方など、根本的な部分にも疑問を持つようにすべきだと考えるようになりました。

これまでの事例に学び、経営に活かしてほしい


先のメールを戴いてから、私はお打ち合わせやドクター対象のセミナー等で、このような話をするようにしています。また、今まで設計させていただいたクリニックや、弊社が設計していないクリニックへのヒアリングなどを通して、こうした事例を収集していくようになりました。

収集した事例などは、弊社のfacebookページなどでもご紹介させていただいておりますが、そのうちのいくつかをこちらのコラムでもご紹介できればと思っております。内容によっては、建築以外のお話も出てくるかと思いますが、是非、皆様からも、「クリニックの設計では、もっとこういう事も考えた方が良いのでは!」と言うご意見を頂ければありがたく思います。
皆様のお話をお聞きしながら、今後ともより良いクリニックを創っていければと思います。

アドバイザー情報


株式会社コンパス 代表取締役
長渡 和久(ナガト カズヒサ)

神戸芸術工科大学大学院を修了後、内装会社を経て、医療介護専門の建築会社「株式会社コンパス」を設立。
奇をてらわず、使いやすくて、無駄がない設計を行う会社として評価が高い。独自の視点でまとめたクリニックや調剤薬局の設計手法やテナント選びなどに関するセミナーは、ドクターをはじめ、開業コンサルタント等からも強い支持を得ている。

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