Home>>【開業前に】その他>>開業医としての保険選びのポイント④
石川 辰雄
医業経営コンサルタント・国際上級ファイナンシャルプランナー

開業医としての保険選びのポイント④ 店舗火災保険

開業医(個人事業主)であれば必須の火災保険

クリニックを新築された場合は完成後即、火災保険に加入しなければなりません。その場合 の火災保険選びのポイントについて説明します。
まず、自宅兼クリニック新築、クリニック新築、テナント入居といくつかのパターンが考えられますが、いずれの場合も火災保険は加入しなくてはなりません。自己所有物件であれば 当然ですが、テナントであれば家主さんへの賠償も考慮すると必ず加入するべきだと考えま す。
たまに、火気使用がないので火災保険は加入しなくても~という先生がいますが、火災保険は火災だけでなく様々な災害に対するリスクを填補するもので、単純に火災事故だけで はありません。

今回の東日本震災と津波によって、自然災害に対するリスク意識は高まって いるご時世ですので、個人事業主としてあらゆるリスクを想定した対策が必要だと思います 。

火災や災害からクリニックを守る店舗総合保険

様々な自然災害に対するオールインワンタイプの保険で、事業を営む方が加入する一般的な火災保険です。開業医が加入するのもこの保険となります。
火災、落雷、破裂・爆発、風災・雹災・雪災、物体の落下、飛来、衝突、漏水、放水、溢水 、騒擾や集団行動・労働争議、盗難、その他不測かつ突発的な事故が基本的補償内容となり ます。
保険の対象は建物、設備・什器(医療機器等)となりますが、テナントは設備・什器だけの契約となります。

保険料の基本は所在地や建物構造、面積と家財金額により決まりますが、そのためには正確な情報が必要となります。損害保険の見積もりには正確な情報(設計図面、賃貸契約書、医療機器の売買契約書等)をご準備下さい。 損害保険契約にはかなり多くの割引項目がありますが、知らないと高い保険料で契約してし まうことになりますので、できる限りの詳細な情報があった方がいいでしょう。

 

多岐に渡り対応できる「特約」

お気づきになったかも知れませんが、地震や台風による被 害を被った場合はどうなるのでしょうか?上の基本内容には含まれていない災害ですので、 特約をきちんと付加しないと補償を受けることはできませんので注意が必要です。

〈水災危険補償特約〉
台風・暴風雨・豪雨などによる洪水、融雪による洪水、高潮、土砂崩れなどの水災を補償し ます。

〈地震・噴火危険補償特約〉
地震または噴火による火災、損壊、埋没、破裂、爆発、津波、洪水、その他の水災を補償し ます。 いわゆる地震保険ですが、通常店舗総合保険には地震保険は付加できないことが多いので、 希望時にはワンランク上のオールリスク保険に地震特約を付加することになるかも知れません。また震災後、損害保険会社や地域によってまだ地震保険引き受けを再開していないこ ともあります。専門家に相談下さい。

〈借家人賠償責任補償特約〉
いわゆるテナント開業で家主さんに対する法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を補償します。火災、破裂・爆発、給排水設備からの漏水、放水または溢水による水漏れが対象です。

〈店舗休業補償特約〉
基本項目における災害によってクリニックが損害を受けた結果休業となった場合、または同災害によって直接の仕入先・納入先が損害を受けた結果クリニックが休業となった場合に補償します。
これは休業補償保険(所得補償保険)と混同しがちですが、店舗休業補償特約はクリニックが保険対象です、休業補償保険は院長の身体(病気ケガによる休業)が保険対象です。注意下さ い。

診療科目によっては高額な医療機器をこれらの自然リスクから守ることが必要となります。 リースの場合には、リース契約書にて上記のような場合はどうなるのかをきちんと確認する ことが必要です。
いずれも専門家に相談することをお薦めします。

 

アドバイザー情報


医業経営コンサルタント・国際上級ファイナンシャルプランナー
石川 辰雄(イシカワ タツオ)

保険業界20年。開業医専門。医業経営コンサルタント資格、CFP(国際上級ファイナンシャルプランナー)資格保有し、 外資系保険会社に勤務。
2013年度MDRT会員(世界の保険・金融サービスのトップクラスで構成する組織)。 開業から法人化、継承リタイヤ、 相続までと幅広くご支援させて頂いております。

アドバイザーに質問する・相談する