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高橋 邦光
株式会社ラカリテ 代表取締役

患者を引き付ける院内設計のポイント
(4)診療科目別! 支持される「受付・待合室」 Part2

内科の待合室・受付の工夫とは?

どんな患者さんもまず来院してすぐに目に飛び込んでくるのは「待合室」であり「受付」である。ここで患者を引き付けることができるかが重要となってくる。前回に引き続き、診療科目に応じてのそれぞれの工夫について、今回は内科での工夫を紹介していきたい。

内科といっても一般内科であるのか、専門特化をしたクリニックを目指すのかによって待合室のスペースの取り方は大きく変わって来るので注意が必要だ。専門性を打ち出す場合には循環器・消化器・呼吸器などを標榜する場合が多く、ぞれぞれに応じた工夫があるので知っておこう。

 

循環器内科
慢性疾患の患者を多く抱えるため再診が多く、予約制を掲げるクリニックも少なくない。この場合は待合室を大きく設けて多数の席数を確保する必要がない。ただし車椅子での来院も多くなると想定し、入口の自動ドアやバリアフリー、スロープなどを事前に検討する必要性が出てくる。

消化器内科
内視鏡を使う診療も多く、前処置として前日より下剤の服用をするのでトイレの個数を多めに設置を考えておきたい。ただ一般の患者さんも多く診察していくのであれば席数はやや多めに確保したい。

呼吸器内科
一般内科で扱う診療も多いがインフルエンザや肺炎などの症状に対応した隔離室を設ける場合もあるので待合ゾーンは少しゆとりを持つことが重要である。また換気設備も充実させることが望ましい。

新規開業の中でも内科を標榜するクリニックは数多いのが実情である。競争の激化が進んでいる現在、いかに地域の患者さんにアピールしリピーター患者を集めるかが安定経営につながってくる。
いくら綺麗でおしゃれなクリニックにしても患者さんにとって使い勝手が悪い、プライバシーの確保などに不安が残るような設計であれば意味がない。ドクター自身が地域の患者さんにどのような診療を提供していきたいのかを尊重しながら、患者さんが安心して受診できるクリニック創りが重要になってくる。


 

意外とないがしろになってしまうのが、受付スタッフにとって働きやすい設計がなされているかどうかという点だ。受付スタッフにとって精神的負担が大きいのが、常に待合室の患者さんと視線が合うこと。特に忙しい時期などは負担が大きい。
この問題に対しては、受付の配置(角度)を少し変えることで改善が期待できる。また、TVの設置や本のジャンルを増やすことによっても、患者さんの目線を受付からはずすことができるので良いだろう。

アドバイザー情報


 
株式会社ラカリテ 代表取締役
高橋 邦光(タカハシ クニミツ)

英国ニューカッスル大学 経営学部卒業後、中国人民大学に留学し、平成13年10月に株式会社リチェルカーレを設立。
医療施設に特化した設計事務所、医療施設の建築設計監理、内装設計施工を行っており、最近では病院の放射線治療施設の設計施工も数多く手がけている。その後、2016年に株式会社ラカリテを設立。

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