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三浦 正浩
株式会社メディファ

後継者を他人に譲る「第三者継承」成功への道
(2)第三者継承のメリット・デメリット Part1

「生き継承」「死に継承」とは?

第三者継承という継承スタイルをとる場合、重要となるのが「現在の物件状況・医院経営状況」です。この二つの状況によって、継承時に期待できる患者数も異なります。

第一に、患者数が継承物件の最盛期の頃より多少減少した程度で、引き継ぐことに期待が持てる継承。これを「生き継承」と呼びます。現在も生きている継承という意味です。

次に、最盛期よりも大幅に患者数が減少している継承。これを「生き継承」に対し、「死に継承」と呼びます。わかりやすく言うと、現在死んでしまっている継承ということになりますが、それは現在そうなのであって、これからうまく生かしていけばよいのです。
死んでいるからと言って継承に向かないというわけではありません。実は死に継承より生き継承の方が厄介なこともあります。

今回はそんな「死に継承」について具体的に2つのパターンを例にそのメリットとデメリットを見ていきましょう。

「死に継承」パターン①院長が既に引退・死去。建物のみ現存(いわゆる居抜き)


【メリット】
(1)リーズナブル
「自己資金0円でも開業OK」とうたう開業支援企業もありますが、実際のところ、半年分の運転資金を金融機関より借り入れができれば開業できるケースもあります。さらに、賃料などの経済条件も安い場合が多いようです。

(2)物件数が多い
院長先生が高齢化。全国的に閉院数が増加しており、これから紹介するどのパターンよりも物件数が多いようです。しかも、すでにその場所で医院を開いていたため、たいてい立地条件もよく、告知しやすく、認知されやすいというメリットもあります。

【デメリット】
(1) プライベートが干渉されやすい
昔ながらの住居併設医院が多く、オーナーと距離が近くお互いのプライベートが干渉されやすいようです。さらに、前院長の評判を引きずる可能性もあるので注意が必要です。

(2) リフォームが必要なことも
築年数が古い可能性が高く、これから長く使用していくことを考慮すると、リフォームの必要性があるかもしれません。特に見落としがちなのが、上下水道、電気などのライフライン。現存する機器なども古い型のものが多く、新規導入の必要ががあり、コストがかさむこともありえます。

「死に継承」パターン②院長が健在。診療時間、日数が最盛期より大幅に減少。患者数が減少


基本的にはパターン①と同じですが、もうひとつ、大きなデメリットがあります。
【メリット】
パターン①と同じ

【デメリット】
パターン①と同じ

(3) 旧院長が口出しをしてくる
医院を譲ったといっても、医師免許があるうちは元院長であろうと生涯ドクターであることには代わりがありません。ましてや、来院されるのは今まで自らが診ていた患者さん。口出しをしたくなるのはしかたのないことです。さらには、患者側でも旧院長の話を持ち出し、比較されるなどのケースもありえます。その心積もりが必要でしょう。

パターン①と②で気をつけてほしいこと


開業支援企業は、競争力の低下した地域を探しています。
その地域に開業すれば、医院経営が成功しやすいためです。継承をしようと考えている地域に、すでにフレッシュな先生が周辺に数件開業してしまっていることもあります。事前に診療圏調査をすることを忘れずに!

次回は「生き継承」についてのパターンとそれぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。

アドバイザー情報


株式会社メディファ
三浦 正浩(ミウラ マサヒロ)

1988年、日本大学法学部卒業。食品商社を経て、医師の転職紹介・開業支援コンサルタント会社へ転職し、スキルを身に付ける。
2006年7月に株式会社メディファを設立。調剤機器メーカー、保険調剤薬局の顧問として新プロジェクト立ち上げにかかわる。

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